マイキャリア〜キャリアカウンセラーとして〜

公的機関や企業内コンサルティングにて、２０１０年からの８年間で、千人を上回る方々からお話をお聴きしてきました。

「相談」という場面では、就職しなければ・・という焦り、なぜ働かなければならないのか・・という疑問、やりたいことが見つからない・・という不安、仕事が面白くない・・という嫌気など、内容は多岐に渡ります。かつては私も、理想と現実のギャップに悩んでいました。

「相談に乗る」と思われがちなキャリアカウンセラー（キャリアコンサルタント）のお仕事ですが、最近は、相談ではない面談も増えてきました。何かに悩んでいるわけじゃなく、特別な問題も課題もない、そんな方々とキャリアについて考えるといった業務もあります。漠然と考えている将来のことについて語っていただいたり、何かをやりたい、その「何か」についての深掘りをしたり、３年後の自分について考えてみたり、キャリアプランやキャリアデザインなどといった、「思考整理」に近い感じでしょうか。

ユニークさは強みになる

そういった思考整理の延長で、「自信をつけたい」「自己肯定感を高めたい」という「ない」を前提にした話になることがあります。そんなときに焦点を当ててみませんか？とオススメする「あなたの強み」。強みというと、能力・スキル・資格などを思い浮かべる方があるかもしれません。もちろんそれらが強みになる場面もあるとは思いますが、私が特に強みになる、と感じているのは「その人らしさ・ユニークさ」です。

同じ仕事をしている人、同じ勉強をしている人、表面的には同じようなことをしている人は大勢います。でも、なぜそれをやっているのか？なぜそれを選んだのか？は人それぞれです。そこにどんな価値観があるのか、どんな信念を持っているのか、そういった内側のユニークさこそが、強みになると考えています。ひょっとして、ピンと来ないという方は、その価値観や信念が輝く場所が、まだ見つかっていないのかもしれません。

ただ、ユニークな自分という感覚は、一人で発見しづらいように思います。自分にとっては当たり前と捉えていることが多いからです。他者に触れられて、初めて当たり前でないことに気づく。そのために必要なことは、「自己開示」です。

自分自身が成長できる鍵は、安心して自己開示し、率直にフィードバッグをしてくれる、そんな他者に恵まれているかどうかだと考えています。

偶然を幸運に変える生き方

共にキャリアプランを立てたり、理想を描いたりすることは、キャリアカウンセラーとしての仕事。ですが、今は先の見通しが立ちにくい、変化が当たり前の時代。綿密な計画や目標で考えや行動を縛ってしまう生き方では、大切なことを見逃してしまうかもしれません。

私は働くという人生を選択しています。その自分の人生の満足度を高めるのは、「自分次第」と腹をくくりました。

自分で決めて、行動する。行動することでより多くの偶然に遭遇する。その偶然をチャンスに変えられるよう、また行動する。一見、マイナスな出来事に遭遇しても、へこたれず、チャレンジし続けられる私を目指して生きています。

キャリアカウンセラーの学びと自己開示

教育機関で情報処理講師をしていた頃、就職課の先生からＣＤＡという資格取得を勧められたことがきっかけで、日本キャリア開発協会のキャリアカウンセラー養成講座を受講しました。

「自分のことでありながら、自分のことがよく分からない」ということを嫌という程思い知りました。考えや想いがうまく言葉にできない。何を表現すればわからない。そんなふうにオロオロしていた私を懐かしみます。

特に自己開示の経験が少なかった私には、グループワークの多い講座は緊張の連続でした。年齢も、性別も、受けてきた教育も、職業経験も、まるで違う人たちと語り合うことに、息苦しさも感じました。

反面、自己開示をきっかけに信頼を築けることができたのもこのときでした。安心して今の想いを表現できる相手がいる。自己表現に「良い」も「悪い」もない、と心から思える。そんな良き理解者を得るためには、自己開示なしにはありえない、そんな感じです。

内省から自己表現できるわたしになろう

これまで、自分の考えや意志を語ることに少しずつトライしてきました。そして生きている限りトライし続けるつもりです。

より満足して、より豊かな人生を歩んでいきたいという願いを叶えるのは、自己表現から始まるといっても過言ではありません。恋愛や就職、結婚に離婚、引越しに転職や出産など、大きな転機から小さな出来事まで山あり谷ありきました。その、どんなときも、自分の本当の気持ち理解することと、それを表現する勇気があれば良かったと後悔しています。

過去にとらわれず、どんな困難にも立ち向かえる人生を歩みたい。キャリアカウンセラーとしても、女性としても、母としても妻としても、ユニークな私が役に立つよう、ますます自己研鑽に力を注ぎながら Career-Lesson とともに歩いていきます。