「学びたい人が学べる、働きたい人が働ける社会に」

『キャリアをふりかえる』

職業キャリア、家族キャリア、ライフキャリア。キャリアもいろいろありますが、教育キャリアの面から語ると私は勉強しない子どもでした。早い話が姉と比べて"劣っている"と思い込んでいたからです。

今思えば素直で真面目で成績優秀、しかも語学堪能な姉に対抗するかのごとく、自由奔放に遊んでいることで自分らしさを保っていたのでしょう。そのまま社会人になり周りの会話にはついていけず、一気に自信をいました。その自責は行き過ぎて、無意識に他者をも責めるようになっていました。

自分を受け入れられぬまま、言い訳ばかりのひねくれ者で人任せ。自分の人生を自分で良くしていこうなんていう発想は全くありませんでした。

『予想外のできごと』

ここには書けない経験を20代まで重ね、30代後半にさしかかって、それまでの私が一変する二つの出来事が起こります。一つは、高齢出産&切迫早産を経験したこと、もう一つは、家族が病に犯されたことです。

健康なのにも関わらず、ただただベッドに伏していなければならなかった数ヶ月(切迫早産)は苦痛でしかありませんでした。お腹の子どもを守るためとはいえ、絶対安静の期間は友人との連絡も断つほどストレスフルな状態に。

また、家族が障害を負うことになるとは夢にも思っていませんでした。

これらの出来事は、自分の生き方と改めて向き合うきっかけを与えてくれたと、やっと今になって思えるようになったのです。キャリアカウンセリングの学びを得ていたおかげで大切にしたい自分の価値観に気づき、舵を取り直すことができました。結果、いつからでも、何からでもやり直すことができるという信念が、私の中に生まれたといっても過言ではありません。

『働きたい人が働ける・学びたい人が学べる暮らしを当たり前に』

キャリアカウンセラー(CDA)として所属している日本キャリア開発協会*JCDAでは、PF(ピアファシリテーター)という役割を3年間いただきました。JCDA会員なら誰でもが無料で何度でも参加できるピアトレーニングのファシリテーター(ボランティア活動)です。学びたいときにいつでも学べる場があることは私の理想であり、また、その場作りに関われたことを、とても幸せに感じています。

他には、キャリアコンサルティング技能士2級を目指すメンバーとの朝活を主催したり、時にセミナーや交流会を開催したりしてきました。現在は、国家資格キャリアコンサルタントの資格を取得したメンバーと、年に1回、オンラインキャリアコンサルティングのイベントを実施したりもしています。

これからも、働きたい人が働ける・学びたい人が学べるような、人と環境の間にはだかる壁を乗り越えるきっかけづくりをテーマにした活動を展開したいと思っています。

『キャリアコンサルタントとして、ひとりの人間としての志」

キャリアコンサルタントの祖である、亡き木村周先生の言葉(リンク先の文末 https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2015/05/pdf/080-082.pdf

いつでも、どこでも、誰でもが学べ、やり直しのできる社会を実現する

勝手な思い込みですが、これがキャリアコンサルタントである私に与えられた役割と信じています。この想いを胸に、模索・実践・実現していくことに残りの時間を費やしていきたい。私にできることを、諦めません。

私が大切にしていることを大切にしてくれる夫と娘、見守っていてくれる両親や友人、未熟な私に関わってくださるすべての方々に感謝します。

キャリアコンサルタント 藤本理恵

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