コミュニティ・オーガナイジング 読書レポート

 
「仕方がない」
 
この言葉を、日常でどれぐらい使っているでしょう。
 
 

 もう40代なんだから筋肉が衰えても仕方がない

 子どもが小さいうちは自分の時間がなくても仕方がない

 満員電車に揺られる毎日も仕事のためだから仕方がない

 分かってくれるはずなんてないから話したって仕方がない

 組織のルールなんだから違和感があっても仕方がない

 
 
四十数年間の人生で、書き切れないほどの "仕方がない・・" をこぼしてきたような気がします。
 
 
子どもが可愛くて仕方ない とは違う、諦めの言葉です。
 
 
たとえば私の場合、
 
誇れる学歴がないから良い仕事ができなくても仕方がない
 
と、心のどこかで思ってきたこと。
 
 
冷静に考えれば、嘘のようで本当のことかもしれないし、本当のことのようで嘘なのかもしれない。
 
そう、イコールでは無いはずなのに、知らず知らずに思い込んでしまうのです。自分のこととなると極端に決めつけてしまう、これが私の思考のパターンです。
 
学歴がないことは事実でも、誇れるかどうかや、良い仕事ができるかどうかは、私次第のはず。
 
 
"誇れる" 学歴も、 "良い" 仕事も、
 
すべて私が、意味づけられるはず。
 
 
高学歴じゃないと大企業に入れないみたいな理屈ではなくて、誇れる学歴も、良い仕事も、私にとっては、どう生きていきたいのかを考える要素にすぎませんでした。
 
まさにこの本は、
 
どう生きていきたいの?
 
と私に問いかけてくれるものです。
 
 
そしてとても具体的に手法を解いてくださっていて、諦めずにやってみようと勇気が湧いてくる内容でした。
 
 
中で描かれている子どもたちは、素直で、吸収力が抜群でユーモアがあって、好奇心がとても高くてエネルギーがあります。
 
それに比べて私は、仕方がないと思うことに慣れすぎて、仕方がないと思っていることにさえ気づいていないことがあるんじゃないかと思うほど。
 
すでに鈍感になっているのかもしれません。だったとしたら、敏感さを取り戻したい。
 
知らないことがたくさんあることをつい忘れてしまって、「できない」「無理」「仕方がない」と決めつけてしまうクセ。
 
自分のクセに気づいたからには、「できるかもしれない」「仕方があるかもしれない」という思考にチェンジしたいし、きっとできる。「仕方があるかもしれない」という可能性を、私の背中で子どもに見せられるような生き方を選んでいきたい。コミュニティ・オーガナイジングをもっと学びたい、そんな気持ちでいっぱいです。
 
 
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コミュニティ・オーガナイジングの著者である鎌田華乃子さんとは、ミーニング・ノートコミュニティ内のイベントで、ゲストとして参加してくださったときに出会いました。
 
尊敬する山田智恵さん運営のミーニング・ノートコミュニティに入って1年。華乃子さんをはじめ、イベントのゲストとして来られる方はとても素敵な方ばかり。
 
改めて、自分の好きな人のそばにいることの効果を実感しています。